犬の愛は世界を救う。法律を変えた一匹の犬
日本一有名な犬と言ったらきっとハチ公を思い浮かべますよね。でも、ご主人思いで有名なわんちゃんって他にもいるんですよ!今日は目の不自由なご主人を必死で守った盲導犬「サーブ」をご紹介
1985年 4月15日は「盲導犬は視覚障がい者の身体の一部」だと認められた日
「盲導犬は目の不自由な人の目」という認識を世に作り出すきっかけとなった事故があります。
自分の命を顧みず、主人を守った盲導犬
1982年1月25日、盲導犬サーブとそのパートナーの亀山道夫さんは雪でスリップした車に突っ込まれました。しかし、亀山さんは奇跡的に軽傷で助かります。サーブが突っ込んでくる車から守ったのです。サーブは主人を車と反対方向に引っ張り、サーブ自身は車のスピードを弱めようとしたのでしょうか、なんと車に体当たりしたのです。この事故の怪我が原因でサーブは左足を失いました。
この事故は話題になったものの、まだ盲導犬の認知度が低かった事もあり、サーブに保険金や治療費が支払われることはありませんでした。
一冊の本から始まった
しかし、「がんばれ!盲導犬サーブ」という本が出版されてから事体は好転していきます。この本をきっかけに多くの人がサーブについて知り、全国から励ましの手紙が届くようになります。
その声に後押しされ、地元の議員たちが盲導犬への保険適用について動き始めます。そして、ついには「盲導犬が事故にあった場合も自賠責保険が支払われる」という条項が法律に付け加えられたのです。
そして、1985年の4月15日、サーブに対して保険金の支払いが認められました。
世界に認められたサーブ
なんと1985年にアメリカ・テキサス州知事に招かれ、「テキサス名誉州犬」の称号を受け、日本においては当時の内閣総理大臣中曽根康弘から功労賞を受賞しています。今のようにインターネットが普及していなかった時代に海外で話題になるのは並大抵のことではないはずです。それでも話題になるほど、サーブの話は胸を打つものだったのでしょう。
盲導犬の現在
昨今では街でも見かけるようになった盲導犬ですが、その数は決して多いとは言えません。2015年4月時点で全国の盲導犬数は1010頭。それに対し、盲導犬をすぐにでも必要としている人の数は8000人ほどと言われています。(国内の視覚障がい者数は約38万人。)
なぜ、盲導犬の数が増えないのか?
盲導犬の育成には多大な時間とお金がかかります。訓練に時間がかかるのはもちろんですが、訓練した犬全てが盲導犬になれるわけではありません。厳しい訓練を耐え、実際に盲導犬になれるのは10頭中、たった3-4頭です。盲導犬は、人の命を預かるというとても大変なお仕事を行う為、簡単には合格できないのです。
そして費用面。盲導犬は「無償貸与」という形で盲導犬協会から利用者に提供されるので協会にはお金が入りません。自然、犬の訓練費用やエサ代、施設の運営費の多くは寄付や募金でまかなうことになります。
盲導犬の募金方法
- 各盲導犬協会に直接募金
- デパートなどに設置されている募金箱に募金
- 企業を通して募金
等大きく分けて3つの方法あります
パトラッシュ基金
1と2は分かり易いと思うので3の一例として、「パトラッシュ基金」をご紹介。パトラッシュ基金は「世界名作劇場」を放映していた日本アニメーションが行っている活動です。
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パトラッシュ基金は、2010年、「世界名作劇場」35周年の記念事業の一環として発足しました。世界名作劇場のキャラクタ―を使った募金の告知や広報の他、オリジナルグッズの収益の寄付や、「フランダースの犬」の事業収益からの寄付を行っています。
yahoo!からインターネット募金も行っているので、興味がある方はぜひ公式HPもご覧ください!